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2015
05.15

カラダをゆるめる!

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実は最近、プロの力を借りてストレッチ(身体のメンテナンス)してもらっています。
場所は近所のコチラ↓

http://stretchex.jp

整体とはちょっと違い、スポーツマッサージのような感じなので、ただ施術されるだけではなく、筋肉の使い方のアドバイスなどもあって勉強になりますね。

僕はお仕事上、50代、60代、もしくはそれ以上の方のレッスンもたくさんさせてもらっているのですが、特に高齢になって楽器を始められた人にほど「力を抜いて」というアドバイスをしています。

この「力を抜く」という言葉は、「レッスンあるある」とも言えるほどよく使う言葉なのですが、では、「演奏における力を抜くという行為」ってどういう事でしょうか?もしも本当に全身の力を抜いたとしたら、人間は立つ事も出来ないんですよね。本来の意味は、

「必要のない所の力を抜いて、それによって必要な所に力が加えられるようにする」

というのが正しい気がします。ただ、これが難しいんですよね、、、

生徒さんたち(特に高齢の方)を観察していて、そのひとつの鍵が、「身体を柔らかくする事」、「身体をゆるめる事」ではないかと思うようになりました。実際僕のレッスンではストレッチを取り入れていますが(詳細はコチラにも書いています)、生徒さんたちは随分リラックスして演奏出来るようになりました。

また、プロにストレッチしてもらう事で、「自分がどこの筋肉を使っていないのか(伸ばしていないのか)」や、トロンボーンの演奏というのが「いかにアンバランスで日常生活からかけ離れた行為なのか」を実感出来るようになりました。自分の中ではこの行為が一番自然だと思っているくらいなじんでいるんですけどね(笑)。

具体例を上げると、トロンボーンは左腕で楽器を支え、右腕を動かす楽器です。つまり、上半身だけ見ても、左半身は比較的固定し、右半身は結構アクティブに動かしているわけです。こういった行為をプロになるほど努力した人間がずっと反復練習してきたという事は、それだけ左右での運動量や内容が違うという事ですね。

これは演奏(バイオリンやフルートの姿勢なども顕著です)に限らず、「長年カバンを右肩に掛けて通勤していた」とか、「工場でずーっと前かがみで作業をしていた」方などにも言える事で、これらの積み重ね(筋肉の使用頻度の差)によって起きる筋肉の硬直や姿勢の悪化は、決して演奏に良い結果をもたらさないというのが、最近の僕の学習です。

トロンボーンに関して言えば、楽器の特性上、譜面台を右に置く事、吹奏楽やオーケストラにおいては、指揮者が自分から見て右に立っている事もあり、身体を少し右にひねったような姿勢になっている人が多い気がします。実は僕もそのようになってしまっているのですが、「必要以上に右に傾く行為は必要ないのでは?」というのが最近の僕の考えです。

さらに、スライドが譜面台の下を通過していたり、7ポジションが届きにくい人は、前傾姿勢や猫背の人も多いですね。

知らないうちに、身体の筋肉の動かし方がアンバランスになってしまう事、これは楽器の演奏に関して言えばある意味防ぎようのない事なのかも知れません。

これもある種の「レッスンあるある」で、過去の体育会系を全否定する指導者や演奏家の中に、「正しい演奏をしていれば正しい筋肉が付く、吹奏楽部に走り込みは必要ない」とおっしゃる方がいらっしゃるのですが、一理あるものの、この決め付けが必ずしも正しいとは思えないのです。

ここに書いたとおり、楽器の演奏というのはかなりアンバランス(左右非対称)な筋肉を使う複雑な動作です。例えばこれは恐らく野球選手などにも言える事で、だからこそ彼らは、バットを持たないトレーニングをたくさんやっているのではないでしょうか?つまり、

「アンバランスで複雑な動きを正確に行うため、バランスの良い、丈夫で柔軟性のある筋肉を、ストレッチや筋トレで養っている」

という事のような気がします。もちろん何の意味もなく、腹筋だけやらしているような学校には、「そんな時間があれば練習した方が良い」と思ってしまいますが、例えばランニングという行為は、かなり左右のバランスの取れた運動で、力むことの少ない運動なので、演奏にも良い影響がある気がしますね。

実際僕の周りの同業者の方でも、毎朝ランニングやウォーキングをしている方や、ジムに通われている方は増えて来ていますよ!
たまたまとても自然で良い姿勢や筋肉の使い方が出来ている人は、恐らく楽器の演奏だけで必要な筋肉が身に付くと思いますが、大多数の方は、どこかに余計な力が入ってしまうものです。僕は生徒さんの指導のため、サックスの練習などもしていますが、慣れない楽器のため、トロンボーン以上に無駄な力が入ってしまいます。
アラフォーになり、過去を思い返すと、

「10代、20代の頃はこんな事を気にしなくてもどうにかなった。でも、そこであまり意識をせず(改善の努力もせず)この年になってしまったため、そのツケが回ってきている」

というのが今の自分の状態です。もちろん自分自身の改善が急務ではあるのですが、それとは別に、こういう事が分かって中高生のレッスンをしていると、将来僕のようになりそうな予備軍の子たちがたくさんいます。今の子たちは、携帯のゲーム機やスマホなどもあり、姿勢が悪かったり、身体を動かしてない子が結構いますからね。現在大丈夫な子でも、若いうちから意識して損はありません。

大人も子供も(プロもアマも)、健康で音楽を楽しんだり、集中して仕事や勉強をするためには、(演奏以前に)適度な身体のメンテナンスをした方が良い!

という点です。僕も頑張ります!!

↓ 実体験の反面教師より(笑)。
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PROFILE
フジイ ヒロキ
フジイヒロキ/藤井 裕樹

株式会社マウントフジミュージック代表取締役
Trombonist, Composer, Arranger,
Teacher, Writer, Producer, Consultant

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