今日で東日本大震災から6年が経ちました。
6年前は東京都千代田区の自宅マンションにいました。震度5弱くらいの揺れで立っていることも出来ず、スタンドに立ててあったトロンボーンが簡単に倒れていきました。
「死ぬかも」と感じるような恐怖は、人生でもこの一度きりだと思います。
しかし、ニュースではもっと恐ろしい津波の映像が繰り返し報道されていました。「このようなことが現実に起きるんだ」と、誰もが目を疑ったと思います。
それからしばらく、ほとんど仕事にならない日々が続きました。
当時、子ども向けのゲームアプリの音楽制作の業務を請け負っていたのですが、楽しい曲が書けるはずもありません。納期を遅らせてもらいました。改めて、
音楽は心、感情と密接に結びついている
と感じたのを思い出します。
それを職業にしている自分には何ができるのか?
を深く考えるようになりました。
行政でも大企業でもない、「ミュージシャン」にできること。。。
東京でも「自粛ムード」が広がり、僕がお仕事でお世話になっていたテーマパークでさえ閉園が続いている状態でした。
被災地のためにも、まず、東京が元気にならなければいけない!
と思いました。
自分たちが楽しむ、お客さんにも楽しんでいただく、そして、少しだけ被災地の支援をさせていただく
というコンセプトで、震災の2か月後から、チャリティーライブの開催を始めました。
このような大災害の時、ミュージシャンはとても無力な存在で、自分たちの存在意義すら否定しかかっていた中、関わってくれたミュージシャン仲間は、
自分たちにもやれることがある!
と実感することができました。お客さんからも、
何かしたいと思っていたけれど、結局何をしていいか分からず、行動できませんでした。ですが、日常と同じようにライブに足を運ぶことで、少し被災地の役に立てたと思うと、気持ちが楽になりました
というような声もかけていただきました。
自分のやっていることは間違っていないと思いました。
東京は日常を取り戻したと言えるかもわかりませんが、被災地はまだまだです(写真は昨年8月に訪れた際の大槌町の旧庁舎。時間はあの時で止まっています。商店街も未だ仮設のままです)。
ただ住居やライフラインが復旧することが復興ではありません。東京のように、日常的に音楽が楽しめるようになる状態が復興だと思います。
震災から6年が経ち、支援の形も第二段階に入っています。
東京でのチャリティーライブの活動も微力ながら続けていきたいとは思っていますが、被災地に音楽を届ける活動も昨年から始めました。
決して風化させてはいけません!
今後ともご協力をよろしくお願いいたします。
・昨年の3.11にリリースしたCDも、たくさんの方に買っていただきました。ありがとうございます!
想いの詰まったCDですので、今後も多くの方に聴いていただきたいです!
・僕のオリジナル曲「You’ll Never Walk Alone」(君は決して一人じゃない)を演奏してもらう事で、風化防止や、音楽での支援活動を呼びかけています!