5月19日から『吹奏楽部 座学のススメ』というタイトルで、マイケル・デイビス氏の教則本「Brass Buzz」の翻訳を紹介しています。
緊急事態宣言が解除になったものの、吹奏楽部やオーケストラ、ビッグバンドなどの大編成は、まだまだ通常通りの活動は難しそうです。座学の部分で少しでも上達の役に立つ内容をお届けしたいと思っています。
さて、今回から各エクササイズ部分の翻訳に入っていきますが、「大前提」の部分がとても大事ですので、必ず「序章」から読んでくださいね。ちなみに、、、
イアン・バウスフィールド氏による「トロンボーン上達の10のポイント」
https://mtfujimusic.com/4016/
https://mtfujimusic.com/4024/
↑
こちらは僕が動画から聞き取ったので英文を記載していますが、BrassBuzzは教則本に掲載されているそのものなので(著作権の問題があるので)、日本語のみを掲載しています。
1. Matching Tones
パフォーマンス・キー『FULL & ROUND』
このエクササイズは、どんな練習セッションを始めるのにも最適な方法です。お手本の音に合わせ、あなたの楽器の音をマッチさせていきます。
これまでもお話してきましたが、演奏を始める前に、その良いソリッドな(堅実な?)音をしっかりと頭の中に定着させておくことがとても重要です。
私の練習ルーティンは普段、一つの音を出す前に、自分がどのように鳴らしたいかをイメージする事から始まります。
それぞれのエクササイズで、演奏を向上するのに役立つ考えやイメージにつながる言葉「パフォーマンス・キー」を提供します。これは「ビジュアル化」(音のイメージ化)のプロセスに非常に役立ちます。
最初のエクササイズのパフォーマンス・キーは「FULL & ROUND」です。
私の場合は、巨大なゴムボールがゆっくりと転がる様子をイメージして、そのイメージ通りの音を出すようにしています。
必要に応じて、あなたの音が「FULL & ROUND」であることをイメージしてみてください。
2. Whole Note Warm-Up
パフォーマンス・キー『WARM & RELAXED』
このエクササイズでは、自分のサウンド(音)、タイム、ピッチ(音程)に集中することが出来るようになります。
サウンド、タイム、ピッチ、ここからSTPと呼ばれるように、良い金管楽器演奏の
ために最も重要な3つの要素を構成しています。
BRASS BUZZのCDと一緒に練習する事の利点は、演奏している時にリズム感(タイム)とイントネーション(ピッチ)を意識させてくれる事です。
練習の成果が期待出来ます!
3つのセットになった音を演奏する前に、完全にリラックスしたブレスをすることを意識してください。
☆藤井コメント
「パフォーマンス・キー」というのは良いアイディアだと思います!
音を一言で言語化(キャッチコピー化)する事で、各エクササイズごとの意図(音を出す事への意図、表現の方向性)が明確になるのではないでしょうか。
ただ、たとえば「FULL & ROUND」を「満たされた&丸みをおびた」などと日本語にしてしまうと、かえって意識化が難しくなるような気がしたので、あえて英語のままにしています。
正直、マイケル氏が書いている「巨大なゴムボールがゆっくりと転がる様子をイメージして」は、僕は全然イメージが湧きません(笑)。
自分がピンとくる、腑に落ちるワードを自分自身で当てはめるほうが効果的ではないかと感じました。
「STP」も、常に意識したいワードですね♪♪